つい先日のこと、ペットボトル飲料の値上がりにテレビニュースでは、「まとめ買いに来ました!」と子連れの女性が大量のペットボトル飲料を入れたカートを押していました。
今、原油価格の高騰で、様々な商品の値上げが相次いでいます。特に資源を輸入に頼っている日本ではそれが顕著です。
ペットボトル飲料も例外ではありません。
長男が年長さんになる4月にドイツに移住し、「ドイツといえばサッカー」(Jリーグがドイツのブンデスリーガを参考に設立された)ということで、早速に地域のサッカークラブに参加することに。
ドイツでのサッカーは、その組織運営や地域連携、育成の方法など、いろいろと驚くことが多かったのですが、最初に一番気になったのが、ガラス瓶の飲み水。
サッカーの練習に、ガラス瓶の水を持ってくる子どもが多いのです。サッカーボールを蹴るその直ぐそばにペットボトルでも水筒でもなく、ガラス瓶…。私は「ボールが当たってガラスが割れたら危ないのに」とヒヤヒヤしていました。
そこで、「ピッチにガラス瓶は危険ではないの?ペットボトルの方が安全では?」とドイツのママに質問してみました。
すると彼女たちは「ペットボトルの方が危ないわ」と、即答。
ペットボトル飲料はペットボトルの成分が溶け出して子どもの健康に良くないから飲ませないようにしていたのです。確かにペットボトルやプラスチック容器から溶け出した成分は環境ホルモンとなり、特に胎児の将来の生殖に影響する可能性があると警鐘を鳴らす科学者もいます。
日本では社会に浸透しているペットボトルに対してドイツでは、専門家でもない普通のママたちが、ここまで考えて避けている…。
ドイツの飲料はガラス製が多く、環境保護の観点からリサイクルよりもリユースが優先されていて、何度洗っても傷つきにくいガラス瓶の流通インフラも整っていたのだと思います。
現在、海洋プラスチックゴミが地球上の海洋生物の総量よりも多くなるという試算も公表される中、ガラス瓶に再び脚光が当たっています。というか、「日本ではペットボトルをそんな小さな子どもにも直接飲ませるの?」と、ドイツのママたちは驚いているかもしれません。