ペンネーム:うたのパパ
初の娘が誕生して7か月。そして私の育児休業が明けて3か月。時間の流れは明けてからの方が格段に速く感じます。それほどまでに休業中の時間は濃く、私自身が体験的に学んだことが沢山あったのだと思います。
この間に娘は歯が生え、声が大きくなり、力も強くなりました。でも、まだまだ自分の力でできることは限られています。
そのもどかしさ、有り余るパワーをぶつける相手は母親一人となりました。「帰りました」と私が戸を開けると笑顔で迎えてくれる娘、そして妻は昼の間どんな顔をしていたのだろうと毎日考えます。
それでも、娘を見ていると何か元気をもらえます。これから自分の力で生きていくのだ、という前向きな意思を感じるからでしょうか。
私は娘が生まれる前まで、子どもを持つことについて前向きな思いばかりを持っていたわけではありません。世の中で広がる格差や分断、先の見えない環境問題などを見るにつけ「こんな世の中に次の世代を送り出して良いのだろうか」という思いがぬぐえなかったからです。正直、今もその思いが完全に消えたわけではありません。
でも、目の前にいる娘は生きる意欲にあふれています。ならば親は、沢山の生き方や生き物(←重要)に触れてもらうこと、そして自分自身も常に学び続け、その中で生き生きと活動する姿を見せ続けることこそが重要なのだと考えるようになりました。
娘が誕生して以来、「親もまた、子から学ぶ」といった文脈の言葉を様々な所で目にするようになりました。まさに今、私も新たに学ばせてもらっているのだな、と感じる日々です。
*ここで紹介しているエッセイは「産後ケアやわらかい風」が発行している「やわ風の吹く処」に寄稿されたものです。