第8回 県外嫁の独り言

 

産後ケアやわらかい風

 

ペンネーム:せごっちゃん

 

 

私が鳥取に移住して早2年が経とうとしています。

その間に主人と入籍、第1子の妊娠、出産がありました。

私は『県外嫁』です。九州の端からやってきて、主人と入籍するのにこれから友人を作って楽しい新婚生活を送れるのだと思っていました。

今世界に猛威を振るっているコロナが広がるまでは・・・。

 

コロナのおかげで色々なことができなくなり、私の生活も一変しました。

 

まず、県外への移動の自粛要請。私は県外嫁。結婚の挨拶を家族にしたいと思っても実家は九州です。

私はきちんと親の顔を見て挨拶してほしかったですが、鳥取は感染者が少ないから大丈夫と思う反面、もし感染した場合主人の職場まで迷惑がかかるのではと思い諦めました。

引っ越しで離職していたので、この機会に資格が欲しく受けていた職業訓練を終了し、働き先を見つけようとしていた時、妊娠がわかりました。

もちろん待ち望んでいた妊娠です。

夫婦ともに喜びましたが、妊娠出産でもコロナの影響を受けました。母子学級が開かれず、出産に対しての心構えや情報がほぼない状態での妊娠生活。しかもコロナに感染するのが怖く、外出することなく想像していたマタニティライフからはかけ離れた生活を送っていました。

そして切迫早産での入院。

面会制限。

実母は『県外』。

コロナがピーク時だったため面会も主人が洗濯物を交換する間だけでした。大変な妊娠期でしたが、我が子は元気に生まれてきてくれました。

切迫早産だったのに41週までのんびり私のお中で過ごした我が子。

 

今は可愛くて仕方ありません。

 

出産後は実母に来てもらいましたが、PCR検査をして2週間家から出ないで過ごしてもらいました。

赤ちゃんに会えたのは退院時からでした。

実母のおかげで1ヵ月は赤ちゃんのお世話に慣れることに専念できたのでありがたかったです。

その実母も帰宅することになり、いよいよ日中赤ちゃんと二人きりになると、色々な不安が押し寄せてきて、赤ちゃんの泣き声を聞くだけで私も泣いてしまう精神的に不安定な生活が続きました。

 

産後事業の赤ちゃん訪問で保健師さんに支援センターの紹介と母子デイサービス・母子ショートステイの説明を聞き、いざ支援センターに行ってみると他のお母さん方はニコニコ笑顔で余裕があるように見えました。

その中には県外から嫁いでこられたお母さんもいらっしゃって、母子ショートステイを実際に使った感想と、利用することをすすめていただきました。実際に使っている人の話を聞くことがなかったら、私は利用することができなかったかもしれません。

 

今回の妊娠・出産は全面協力してくれた主人、義実家、実母やたくさんの協力がなかったら私には乗り越えることのできなかった妊娠・出産だったと思います。

これからの育児も大変だと思いますが、私の頑張れる範囲、笑顔で頑張りたいと思っています。そして早くコロナが収束してみんなの笑顔が見られる日が来てほしいと願うばかりです。

 

最後になりましたが、ここまでつたない文章を読んでくださりありがとうございます。

ここで出会えた繋がったご縁に感謝しつつ皆様が健康に笑顔で過ごせますように願います。

 

では、またいつか。

 

 

※ここで紹介しているエッセイは「産後ケアやわらかい風」より寄稿いただきました。

 

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