
ペンネーム:むーみん
「子どもは何人くらい欲しい?」
「2人かな?」
「同じ!っていうか、私の体力的に2人が限界だと思う(笑)」
「俺も(笑)3人は無理だなぁ」
「だよね〜、無理無理!」
これ、私と夫が結婚する前に交わした会話です。
かくして、晴れて私たちは結婚し、2年後に長女を出産。その2年後にも次女を出産しました。
理想通りの娘2人。可愛くて可愛くてたまらない。
私たちには、この子たちがいれば充分。これ以上産む気はない。
当時は、本気でそう思っていました。
それから9年。
長女は小学校5年生、次女は小学校3年生となり、2人とも手がかからなくなって、育児は楽になりました。
一方で、「お母さん、これからお買い物行くけど一緒に行く?」と聞けば、2人で声を合わせて「行かなーい」と言われてしまう日々。
「一緒に行く!!」といそいそ上着を着て、ノロノロと靴を履き、「早くしてよ〜」と私が文句を言いながら2人の小さな手を引いてお出かけしていたあの頃はいずこ…。
寂しい!何だかすごく寂しいぞ!
もちろん、娘は2人とも可愛いです。
可愛いからこそ、大きくなっていく2人が寂しいのです。
気がつけば、SNSで赤ちゃん動画や写真を見漁る事が趣味になっていました。
もう一度、柔らかくてフワフワの赤ちゃんを抱っこしたい。小さな手に指をギュッて握られたい。
――――あ、やばい。私、赤ちゃん欲しいかも。
そう思った時の私の年齢は、37歳。夫は40歳になっていました。
もしかすると、子どもを作れる最後のチャンスかもしれない。
不思議なもので、あれほど子どもは2人で充分と強く思っていたのに、最後のチャンスだと思えば思うほど、3人目が欲しくて堪らなくなっていました。
約10年ぶりに始めた妊活では男の子を妊娠しました。
無事に心拍を確認できた日、留守番をしていた2人に報告すると、「ええええええ!?」と言って大興奮で喜ぶ長女と、「えー…」と言いながら、ちょっと複雑そうな表情をする次女。
あまりに対照的で、「嬉しくないの?」と次女に聞くと「だってパパとママが私に構ってくれなくなりそうで嫌なんだもん」と。
少し不安のあった次女でしたが、いざ長男が産まれると物凄く喜んでくれました。
帰宅すると真っ先に長男の所に行き、「かわちぃ!」と、かわちぃ(可愛い)という若者言葉で弟を愛でてくれています。
長女は、まさに小さなお母さん。ワンオペで長男をお風呂に入れなければならない時、率先してお手伝いをしてくれます。
夕飯を作る時も、私が調理している最中に泣き出す長男を、長女がすかさず抱っこしてピタリと泣き止ませてくれます。
おかげで長男はお姉ちゃん2人が大好き。2人の顔を見ればニヤーッと笑うようになりました。
それを見て長女もニヤッと笑い、次女は「かわちぃ!」を連呼。
アラフォーの身体は日々の育児に悲鳴をあげていますが、やっぱり三人目産んで良かった〜と幸せを噛み締めています。
長女と長男は12歳差。次女と長男は10歳差。
子どもは2人でいいと思っていたばかりに離れてしまった年齢差ですが、この幸せな日々に、ある意味では歳の差があって良かったなぁとも思っています。
え!?4人目!?
ははっ!無理無理無理〜!